iPad ProのSmart Keyboardを購入した
2016/01/31
結論から言うと、買わなくてもいいものかもしれない...
いきなり結論を出してしまったが、とりあえず思うところを書いてみたい。最後に他のサイトのレビューのリンクも掲載したので、そちらも併せて読んでもらえれば。
<追記>
使用機会をできるだけ増やすような使い方をしていたら結構慣れてきた。最初の使いづらい印象は慣れが解消してくれるようだ。
購入から1週間ほど裸のままでiPad Proを使ってきたが、やっとSmart Keyboardを購入した。
当初、ソフトキーボードも大きいし、ひょっとしたらハードウェアキーボードなくてもいいかも、と淡い期待を持っていたが、ハードウェアキーボードなしで行ける!とも言い切れないところもあり、結局、購入することにした。
価格は税込で21,384円と、キーボードとしてもかなり高額だ。
正直、買おうかどうか迷う人の方が多いのではないだろうか。
購入後、実際に使ってみて感じたのは、文字をバリバリ打ちたいのであれば、やはりMacの方が適しているということだ。これはキーボードの問題というよりも、iOSの外付けキーボードの扱いが弱いことが原因だ。
だから、仮にMacと同じMagic KeyboardをiPad Proに接続したとしても、入力環境としては、Macに及ばないだろう。
一番の問題はMacとの操作感の違い
iOSでの外付けキーボードの使いづらさはいろいろあるが、何よりも普段使っているMacの操作感と異なるのが一番困る。
これは僕だけの問題かもしれないが、操作感が変わると途端に作業スピードが落ちてしまう。なので、昔から会社と自宅のMac環境はできるだけ近くなるようにしてきた。
だが、iPadの場合、そもそもOSが違うので操作感を近づけるのが難しい。特にMacの最新OSであるEl Capitanから「ライブ変換」という日本語変換方式が採用されている。変換のためのキー操作をしなくても自動で変換されていく方式だが、最初はちょっと戸惑ったものの、今ではこれじゃないとまどろっこしくて仕方がなくなってしまった。
この「ライブ変換」は、iOS10で採用されるという噂だが、実際に使えるようになるのは2016年夏以降だろう。
その他にも、変換候補の表示のされ方など細々と違いがあり、それに慣れる必要がある。
逆に言えば、パソコンと併用ではない、あるいは、iPadの方が利用頻度が圧倒的に多い人であれば、操作感の違いは障害にならないかもしれない。
打鍵感は思ったよりも悪くないが、Apple Keyboardからは遠い
Smart Keyboardは、写真で見ると、かなり安っぽい印象を受けるが、実際に触ってみると打鍵感もあり、思ったよりしっかり打てそうな印象を持つ人が多いのではないかと思う。
キーボード全体が樹脂性のカバーで覆われているタイプで、ロジクール の「ウルトラポータブル キーボード for iPad」 がこれに近い感じだと思う。
僕も店頭で触った時には「結構イケるんじゃない?」と思ったのだが、購入してから実際にブログ記事など長文を打ってみると、やはり普段使っているMacBook ProやApple Keyboard(USB接続のテンキー付きのやつ)と比べると、明らかに打鍵感が違うため、なかなか軽快に打つことができない。
日英の切り替えも、Macではcommand-spaceなのだが(US配列ユーザーなので)、Smart Keyboardでは地球キーでローテーションする方式なので、一瞬考えてしまう。
たくさん打って慣れるとまた違うのかもしれないので、できるだけ使うように心がけてはいるが、要は、導入にあたってそういう努力が必要だということだ。
<追記>
メモアプリなどでベタ打ちという使い方だと、長文を打つのもそれほど苦ではなくなってきた。ブログの記事などはWordPressの管理画面にで直接入力することもできなくないが、文字入力以外の操作が混じると入力効率が落ちるので、テキストだけ最初に一気に打ってしまう方がいいかもしれない。
展開の仕方が複雑でこれも慣れが必要
Smart Keyboardはキーボードとしてだけではなく、カバー/スタンドとしての役割もある。
カバーとしてはディスプレイ側を守るだけで、背面側は無防備なので、カバーとしての機能は限定的だ。落とした時は普通、端から落ちるので、そこが覆われてないとあまり意味はない。
全体を覆う丈夫なカバーになるとそれだけ重量も増えるので、もともと重たいiPad Proにそこまでのカバーをつけるのはどうかと思う。そもそも屋外で使うケースはほとんどないと思うので、そこまでのカバーは必要ないとも言える。
iPad Proの場合は、カバーとしてよりも、むしろスタンドとしての機能の方が重要だ。
iPad Proは大きくて重いので、ずっと手に持っているのはかなり辛い。デスクなどに置いて使うことが多いと思うが、その場合、デスク上にベタ置きだと、何かと使いづらい。そこでスタンドとして使えるカバーの登場というわけである。
Smart Keyboardの展開の仕方は3通りある。こちらの記事が詳しいので参照してもらいたい。ちなみに以下の3パターンがある。
- キーボードを使うポジション(ノートPCのような立て方)
- 動画などを見るのに適したポジション(フォトスタンドのような立て方)
- ベタ置きから奥側を少し持ち上げたポジション(Apple Pencilを使うのに適している)
公式サイトでは3つ目のポジションは紹介されていない。キーボード部分がぶら下がる状態になって、ちょっと不恰好だからかもしれない。
Smart Keyboardはデザイン的に従来の純正カバーにキーボードを無理やりくっつけた感が強いので、それぞれのポジションへの展開の仕方はなかなか難しい。
実際に使ってみて意外だったのは、マグネットの吸着力がかなり強いこと。
マグネットはキーボードを使う時と、閉じた状態の2つのポジションで機能するが、それなりに力を入れないと外れないぐらいの吸着力がある。
キーボードを使うポジションは膝の上では無理かと思っていたが、全然問題ないレベルだと思う。
Smart CoverとMagic Keyboardの組み合わせもアリかもしれない
Smart Keyboardがあれば一つで事足りるが、スタンドとしてSmart Coverを、キーボードとしてMagic Keyboardを別々に用意するのもアリかもしれない。
スタンドとしてのSmart Coverは展開の仕方も簡単でSmart Keyboardよりも使い勝手は全然良いと思う。
Magic KeyboardはApple KeyboardやMacBook Proのキーボードとほぼ同じ打鍵感なので、打つ時の違和感は解消されるんじゃないかと思う。
値段もSmart Coverが7800円(税別)、Magic Keyboardが11800円(税別)と合計してもSmart Keyboardよりも安い。
持ち運びについても、Smart Coverが163g、Magic Keyboardが231gと、Smart Keyboardの336gと比べると若干重くはなるが、許容範囲だと思う。キーボードが別になるので、キーボードを使う時以外はむしろ軽くなるのもメリットだろう。
書いていて、こっちにすれば良かったと若干後悔してきたが(笑)、唯一、日英の入力ソース切り替えがctr+spaceになってしまうのが弱点だ。
これはiOS 9の信じられない改悪ポイントで、今までcommand+spaceで切り替えできていたのが、iOS 9ではこのショートカットがSpotlight検索に割り当てられてしまった。Spotlight検索なんてiPadで使うことはほとんどないのだが、理解に苦しむ仕様変更だ。iOS側ではキーの割り当ては変更できないので、Mac側でショートカットキーを変更するという手もあるが、さすがにそれはやりたくない。
Appleには早急に選択式か元の仕様に戻してもらいたいところだ。
Smart Keyboardのレビュー
その他にも細かいところで使いにくさは色々あるが、それなりのお金を払って購入してしまったので、なんとか慣れてみようと思う。ちなみに購入するならポイントも付くので、量販店で買うのがオススメだ。僕はヨドバシで購入したが5%ほどポイントがついたので、約1000円相当の割引だった。
下のリンクは実際にSmart Keyboardを使った上で、有用と思われるレビューをピックアップしてみた。ぜひ参考にしてほしい。
iPad Pro Smart Keyboardをチェック | iPad | Macお宝鑑定団 blog(羅針盤)
写真も多く詳細なレビュー。
【レビュー】「Smart Keyboard」は「iPad Pro」のカバーにもなり、キーボードにもなる!打ち心地は全然アリ | gori.me(ゴリミー)
上でもリンクを紹介したが、スタンドにした場合のポジションなど、多くの写真で紹介されている。
専用キーボード「Smart Keyboard」は高価だが、メリットは数多い - 日経トレンディネット
iPad Proレビューで1ページを割いて紹介している。
【失望】iPad Proのキーボードを実際に試してみたけどやっぱり日本語入力はおすすめできない | エンターテイメント系節約術 キリツメ!
Smart Keyboardのダメな部分を指摘したレビュー。